ストーミーブルー by フェローズ:521XX

ストーミーブルー by フェローズのジーンズ、521XXです。

先日発売されたライトニング誌上で生産中止がアナウンスされたストーミーブルーのジーンズ。
今後フェローズのジーンズがどのような形として発表されるのか現段階では分かりませんが、
良い機会なので長らくアップしてなかった521XXを検証してみたいと思います。

ストーミーブルーがフェローズのワークウエアラインを担うブランドだというのはみなさんご存知だとは思いますが、
そのストーミーブルーはスタートから一貫してオリジナリティを大事にしてきたブランドです。
例えば、母体であるフェローズ代表の志村氏はムック本「JEANS完結本」で次のように語っています。
クルマで例えれば簡単だけど、セルシオは最高のクルマだよね。
でもセルシオは好きじゃない。マスタングが好きだ。というなら、
”マスタングのボディを積んだセルシオ”を作ればイイ。そういうことじゃないかな。

つまり、言い方は悪いかもしれませんが
今まで「いいとこどり」のジーンズを作ってきたのがストーミーブルーと言えるでしょう。
過去の名品を単にそのままコピーするのではなく、
自分が良いと思った部分のみを抽出し、尚且つそれを現代のニーズに合わせて微調整して仕上げていく。
こういった理念を形にしたジーンズがまさしくフラッグシップモデルである421だと思いますし、
自らが開発したウォッシュ技術「スターチドウォッシュ」の発想にも繋がっていくのだと思います。

そんなストーミーブルーが2007年遂にその理念を覆す完全復刻を銘打ったジーンズをリリースしてきました。
それが今回紹介するこの521XXとなります。フェローズ曰く「原点回帰」とのことですが、
今までのストーミーブルーの在り方を考えると異色のジーンズであることは間違いありません。



まず、最初に断っておきたいのは私は現在501XXのオリジナルを所有してないという点。
ただ、この年代に近い501ZXXは所有しているのでその501ZXXと見比べたということと、
この521XXがリリースされた際、
雑誌で参考にしたオリジナル(52’501XX)と一緒に掲載されていたのでそれも参考にさせて頂きました。

まず、シルエットに関しては、雑誌で見る限りかなり近いんじゃないかと思います。
一緒に掲載されていた501XXとワンウォッシュの521XXを見比べると、
腿の膨らみ具合やテーパードの感じまでよく似せてるな〜と思いましたね。
ちなみにまだ洗ってないので自分自身では検証できてません。

次にディテールに関してですが、
まずはリベットやボタンを当方所有の501ZXXと見比べてみました。
トップボタンはオリジナルと比べるとちょっとだけサイズが大きく、文字の彫りも浅く感じます。
下地の部分もキレイだし、もっと荒々しく作って欲しかったかなと思います。
支柱は銅のようですが、これは参考にしたオリジナルがそうだったのでしょう。
ちなみに磁石を近づけてみたところ、カバー、オス部どちらも反応がありませんでした。
僕の所有している501ZXXのトップボタンはカバー、オス部どちらも反応ありで鉄製です。
また、トップ下位のボタンは501ZXXのため見比べできず・・・

次にリベットですが、リベットはバーも含めてオリジナルよりも一回り小さいようですねなぜか。
隠しリベットに関しては厚みも若干薄い感じがします。刻印も浅めでした。
その他のリベット裏の凸ロゴもオリジナルの方が立体的でした。素材は全て銅のようですが、
僕が所有している501ZXXのリベットは全てが磁石に反応するので鉄製銅メッキ仕上げだと思われます。

パッチは当方所有の501ZXXがパッチ破損のため見比べできず・・・
仮にあってもギャラ入り時代のため見比べできず・・・
素材は一般的にオリジナルの革パッチの素材とされる鹿革のようです。

ピスネームは当然参考にしたオリジナル(52’ 501XX)と同じ両面を再現していますが、
これまた当方所有の501ZXXのピスネームが縮んで崩壊した状態なので見比べ出来ず・・・
ただ、ムック本等で見たデッドストックと比べると横にサイズが大きすぎるのでは?と思います。

ベルトループは長さ、幅、取り付けるためのカンヌキともかなりオリジナルに近いです。
ただ、縦のステッチ幅は当方所有の501ZXXと比べると狭めで、
ステッチ間の盛り上がりがほとんどないタイプでした。
501ZXXにはステッチ間の盛り上がりが多少はあったということを付け加えておきますね。

次に縫製ですが、これはやっぱり全体的にキレイすぎると思いましたね。
オリジナルはやっぱり雑だったり歪んだりしてるので、
完全復刻と銘打つならばその辺も完璧にコピーして欲しかったところです。
あと、ベルトループがバンザイではなく後付けになっているのですが、
これはオリジナルがそうだったんですかね?
僕が所有している501ZXXはこの521XXがモデルにした501XXよりも年代が少し後になるのですが、
バンザイで縫製されてました。オリジナルと一緒に出てた雑誌を見ると後付けにも見えなくはないですが、
この辺は僕の浅い知識ではなんとも言えないです・・・
パッチは一筆なんで、パッチだけ一緒に縫った後ベルトループを後付けしたって形になるんだと思います。
これは同じストーミーブルーの定番モデルである421も同じ仕様ですよね。
縫製糸の色の使い分けに関しては個体差や年代的な部分もあるでしょうから突っ込んでは言えませんが、
一部のイエローやボタンホールのががり縫いに使用した糸などにアレンジが見られますね。
褪色した状態を再現したということでしょうが、
あくまで新品の状態なのでそういったアレンジはいらないのでは?とも思います。
しかもそれが部分的に一部ですので尚更かと。どうせやるならデッドストック状態を再現ってことで
フルカウントのようにボタンやリベットにも錆加工を施したり、縫製糸も全体的にやるべきかと。
ただ、実際色落ちしたものと比べると近いのは近いのですけど。
番手とかウエストバンドからコインポケット脇を通るサイドステッチの長さなども忠実に作られてるだけに、
欲を言えばオリジナルと同様の縫製のアバウトさも正確に再現して欲しかったですし、
色落ちした状態でオリジナルと勝負できるように分析して縫製糸の色味や染色堅牢度を落とすなど
そういった細かい部分まで再現して欲しかったところです。

最後に生地について。
ストーミーブルーの公表では13.5ozとのこと。
オリジナルに似ているかどうかはわたくしデッドストックのXXを触った事がないので判断できないです。
そういうのを抜きにしていつもの感じで感想を書けば、
触り心地に適度にザラ感があるフラット目の生地です。
僕が持ってるものだとブートレガーズの601XX SPECIALに似た感じの生地ですかね。
色落ちした時にオリジナルと似てくれば言うこと無しなんですが、
こればっかりは現段階ではなんとも言えないっす。
ただ、一般的に生地のオンスが引き上げられたと言われる第二次世界大戦後、
生地は戦前のオンスまで戻されたとされますが、この辺はどうなのでしょうね?
また、 数年前にストーミーブルーのジーンズが一新された時にノンウォッシュのジーンズは姿を消しましたが、
この521XXはノンウォッシュでのリリースとなってます。
(15周年記念モデルの421SP-15THはノンウォッシュでリリーさせれてます)


STORMY BLUE by Pherrow's(ストーミーブルー by フェローズ)521XX│の〆

ストーミーブルーがそのブランド理念を覆す「原点回帰」としてリリースしてきた521XXですが、
完全復刻と銘打ってるものの、やはり完全にはならないようですね〜。
色落ちはともかくディテール(特にパーツ類)くらいは完全に出来るのでは?と
完全復刻と銘打ったジーンズがリリースされる度に思うことなんですが、
これは素人考えなのかもしれませんね〜。
ここまで様々なブランドが挑戦しましたが、パーツ類すら完全に再現できたブランドってないですよね?
もちろん商標的な問題は抜きにしてですが。
これはもうなにかあるのではないかと。素人ながらもうそう思うしかないです。

ただ、同じストーミーブルーの定番モデルであるある421とは全く異なったジーンズですし、
フルカウントのD501XXと同様、完全復刻と銘打たなければ普通に良いジーンズだと思いますよ。
これだけ書いてきてなんですが、
そもそも僕はレプリカジーンズを購入するに当たってオリジナルに近いかどうかは気にしないタイプなんですよ。
今回は完全復刻と銘打たれてるジーンズなのであくまでもその視点から可能な限り検証してきましたが、
僕は本当はオリジナルに近いかどうかってことよりも、
それそのものが自分の中でカッコイイと思えるかという感覚を大事にしています。
例えば色落ちももちろんそうですが、
シルエットやパーツなどのディテールもオリジナルに近いかどうかではなく、
まずは自分でそれをカッコイイと思えるかが大事なのです。
でも、色落ちもパーツ等のディテールも実はオリジナルが一番カッコイイと思ってますけどね(笑)
しかし、これはオリジナルだからカッコイイという意味ではなく、
あくまで自分の感覚でカッコイイと感じてるってことなんですよ。

当たり前かもしれませんが、レプリカはレプリカだし、ヴィンテージはヴィンテージなんですよね。
例えばラーメンが食べたいのにうどんを食べても満足できないのと同じように、
ヴィンテージが欲しいのにレプリカを買っても満足できるはずがないんです。
例えがちょっとずれてるだろなんて言われそうですが、
僕の感覚ではレプリカジーンズとヴィンテージジーンズの距離ってその例え以上に遠いものですね。
だから僕がレプリカを買う時はあくまでレプリカが欲しいから買ってますし、逆も然りです。
ここにもレプリカという言葉が圧し掛かってますが(笑)
まぁ、今はあんまりレプリカジーンズって言葉自体使わなくなってますけど。

ストーミーブルーが2007年、原点回帰をテーマに掲げリリースしてきた「完全復刻」。
完全復刻と銘打つ事でオリジナルに近いかどうかで評価される事になるのは当たり前の事ですし、
もちろんストーミーブルーもそれを覚悟の上リリースしてきたのだとは思いますが、
自分で自分の首を絞めてるのでは?とも思えます・・・
普通に新型ジーンズとしてリリースすればなんてことないんですけどね。
あとは穿き込んで色落ちがどうなるかって事に尽きると思います。
しかし、発売後2年も経たないうちに生産終了とはこれまた悲しい運命を辿ったジーンズということになるのでしょうか。
在庫は現時点のもので終わりってことでしょうから気になってる方は早めに押さえておきましょう。
新ジーンズに関しては数ヶ月前から意味深な広告を目にしますので心して待つとしましょう。
08.12/9



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